捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました
そうだ。うっかりしていた。
今までどうしてそのことが頭から抜けていたのだろう。
瑠偉ははしゃいで疲れたのか、ベビーカーで眠ってしまった。
そのタイミングで私達はカフェに入ると、コーヒーを頼み席に座る。
祥吾さんはゆったりした表情で、コーヒーを口にすると私に微笑む。
「一つ聞いてもいい?」
「ん?」
「離婚……したの? 今回の再婚をご両親はどう思っているの?」
真面目に私が祥吾さんの瞳をみて問いかければ、その目が見開かれる。