捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました

そんなか、今日は引越し祝いを持って大村夫妻が遊びに来てくれたのだ。

「この空気清浄機本当によかったのよ。一つ足りないって言ってたよね?」
鏡花さんにお茶を出しつつ、私は頂いた箱に近づく。
「そうなの。部屋が一つ増えたし、前の家よりリビングが広くなったから」
すっかり最近ではママ友として仲良くしてもらっている鏡花さんの言葉に、私はその箱を開ける。

「うわーおしゃれだし、すごいよさそうだね」
私の言葉に鏡花さんも頷く。
「こんな素敵なものありがとうございます」
丁寧に頭を下げれば、鏡花さんもさすがの家元のお嬢様といった雰囲気で頭を下げる。
そんなことをしつつ、お互い顔を見合わせてクスクス笑っていると、庭から声が聞こえた。
「マーマ、のどかわいた」
5歳を過ぎた瑠偉は、元気いっぱいだ。そしてその後ろをトテトテと歩いてくる隆斗くんはとてもかわいい。
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