【短】You're my only shinin' star
「これからは、泣かせないから…」
「きみくん…ありがと…」
「それは、こっちの台詞。ありがとな」
くしゃくしゃ
抱き締めたまま、頭を撫でて微笑むと、やっと麻沙美は笑顔を見せた。
あぁ…俺は本当に麻沙美が好きで、守りたいんだ。
そうやってしばらくそのままでいると、ひらり、と麻沙美の薄く塗っているリップクリームに、吸い込まれるように張り付いた、薄ピンク色の花びらを掬うようにして、キスを落とした…。
桜咲く、この晴れた日。
俺は自分にとって、一番大切で、たった一つだけ光る存在を手に入れることが出来た。
ありがとう。
ありがとう。
この気持ちをいつまでもこの胸に…。
俺は…この先も、この笑顔を守り続けよう。
Fin.