【短】You're my only shinin' star
「もし…もし今欲しいって言ったら、きみくん怒る?」
「へ?今?今かぁ…何が欲しいの?俺今ガムくらいしか……」
と、そこで俺の言葉は遮られた。
切迫詰まった麻沙美の声に…。
「…っ。一度でいいから…ウソでもいいから…きみくんに、『好き』って言って欲しい」
「……は?」
その言葉は、俺の胸の奥をギュッと鷲掴みにしたんじゃないかというくらい、強いインパクトを与えた。
「けど、お前…俺たち…」
「…っ。もう、幼馴染じゃ駄目なの…。そんなんじゃ足らない。でもきみくんには彼女がいるでしょう?だから……ウソでもいいから…『好き』って一度だけ…」
はらはらと零れる麻沙美の涙はとてもキレイで儚くて。
そこで初めて、自分が守りたいもの、大切にしたいもの、…求めていたものを自覚した…。