きみのため







しばらく走り、窓の景色は山道へと変わる。




その頃わたしは

ひたすらに続く痛みや寒気。

そして、これから起こる
ナニカへの恐怖に絶望すら覚えていた。





「ねぇ、真央…愛してるよ」



紫乃くんが静かに言った。




「こんなに愛してるのにさ、
どうして最近連絡無視するの?」



雰囲気が一変。
わたしを責めるような口調になった。




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