きみのため



2週間前のあの日から
わたしは紫乃くんが怖くなってしまった。



そしてそれと同時に
紫乃くんの束縛がひどくなった。




毎日何百件ものメッセージ、着信。



わたしの家に頻繁に来て

追い返しても追い返してもやって来る。



「俺以外の男と話さないで」


そう言われた時は驚いた。



まさか盗聴器までつけられていたなんて。




紫乃くんは2週間前の日から、人格が変わってしまったみたいに、わたしを縛り付けた。



< 32 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop