きみのため



優しくて、ある程度のことなら許してくれていた紫乃くん。


あまりの変わり様に戸惑ったわたしは
男友達に相談した。



だけどそれすら見られていたなんて───





「真央…俺はね、あの夜自分に誓ったんだ。真央を守り抜いてみせる。誰にも渡さないって。特に…欲まみれの汚い男共になんかね」



そう言って、震えるわたしに顔を近づけてきた。


けど、わたしは顔を逸らす。


紫乃くんが…怖い。
キスなんてできない。


それなのに

「もう…わがままなところも可愛いね」


無理やり顔を前に向けさせられ、
キスをされた。



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