フェアリー・ロマンス~転生したら妖精の赤ちゃんに!?~②巻。
波乱の運動会。
それから何日が過ぎて行く。
夏休みが終わると次は、運動会が待っていた。
こちらも楽しみにしていた学校のイベントだった。
何故なら前世で心臓が弱った私は、一度も運動会に参加が出来なかったからだ。
だから、ちゃんと参加が出来るのが嬉しかった。
1年生は、50メートル走と創作ダンスだった。
特に創作ダンスは、今流行りの歌をボンボンで踊るらしく楽しみである。
50メートル走も頑張って1位を取りたいところだ。
そのためにも練習をしないと……。
まずは、体力作りだ。
帰りの山登りを出来るだけ走って行くようにした。
しかし途中で疲れてしまう。
「もう少しだぞ。頑張って走れ」
「無理……疲れた。シン……抱っこ」
「お前なぁ……」
結局、最後のところでシンに抱っこしてもらう。
シンは、呆れながらも抱っこしてくれた。
さすがに山登りを走るのは、無理があったかしら?
でも諦めないわよ。少しでも練習しないと……。
それに創作ダンスだって。
今人気のアニメ『日暮の刃』の振り付けをすることになっていた。
意外と複雑で難しいのよね。
学校でも練習をしているが、自宅でも練習しないと。
自宅に帰るとおやつを食べて、少し休憩した後。
縁側の外で練習を始めた。
赤のボンボンを持って、シンのスマホの音楽のボリュームを上げて踊る。
1.2.3 1.2.3。ボンボンを左右で振ったり、跳んでみせた。
「あ、間違えちゃった……もう一回」
スマホを取ろうとしたら、シンだけではなく
キラ君がうんざりした表情になっていた。えっ……?
シンは、まだしも何故キラ君まで?
「どうしたの?キラ君?」