HONEYBEE(3)~エリート外科医の婿入り婚!!溺愛は御遠慮致します~
一人で自宅マンションに戻った。
学術会の後は懇親会もあり、遅くなると訊いていたから、私は『高屋』のデパ地下で買った季節の幕の内弁当で夕食。

このまま、黒人さんの質問に答えないワケにはいかない。

恥ずかしいけど、私も彼に対する想いを伝えないと。

彼に嫌いだとか種馬だとか散々、酷いコトを言って来た私。

そんな私を可愛いと言ってくれる人は彼しかいない。

―――私はコインに告白の勇気を貰おうと長財布を開けた。

「んっ?えっ!?ないっ!!?」

六ペンスのコインがない!!?

私は長財布に入った札や小銭、カードを全部テーブルに出して、財布のポケットを探る。

「本当にないわ!!?」

なんで!?どうして!?

私の宝物。

初恋の人から貰った幸せの呼ぶコインを失くすなんて・・・

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