HONEYBEE(3)~エリート外科医の婿入り婚!!溺愛は御遠慮致します~
「待ってよ!!黒人さん」

「遅いぞ…眞白」

「貴方が早すぎるのよ!!」

私はキャリーケースを押しながら、早足で彼を追い駆ける。

到着ロビーを抜けて、外に出るとヒヤリとした風が頬を掠めた。

十一月のニューヨークは彼の言った通り東京よりも寒かった。

冬用の厚手のセーター、ジャケットを持って来て正解だ。

「寒くないか?」

「少し寒いかな…」

「ほら」

と彼は首に巻いていたスカーフを私の首許に巻き付けた。

「まぁ、今は俺のスカーフで我慢しろ」

「貴方は寒くないの?」

「俺は鍛え方違うんだ…」


「何よ…それ…」

「ほら、乗るぞ」

黒人さんに促され、一台のタクシーに乗り込む。
彼は流暢な英語で運転手に行き先を告げた。

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