HONEYBEE(3)~エリート外科医の婿入り婚!!溺愛は御遠慮致します~
昨日の怒りをまだ引きずっているよう。

彼が謝ってくれたら、私も謝る心づもりだったけど、謝らないなら、私だって謝ってやるもんですか…

と変な意地を張った。

ホテルの前で、タクシーを捕まえ、コロンビア大学メディカルセンターに急いで向かう。
本当に時間がなかったようだ。

私が寝坊したばかりに黒人さんに申し訳ないキモチが溢れる。

でも、隣に座る黒人さんは口を噤み、眉間にシワを寄せていた。

謝っても許してもらえない雰囲気があった。

私も彼の気難しい横顔を見ているとムカムカするので、窓の外の朝のニューヨークの通りを見つめた。

東京とは違って、違った人種の人達がすれ違う。

その中には、私達と同じ日本人らしき人達も混じっている。

朝だと言うのに、通りは賑やかだ。

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