HONEYBEE(3)~エリート外科医の婿入り婚!!溺愛は御遠慮致します~
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手術は成功したけど、彼に突きつけられた現実は厳しかった。



腕神経叢損傷(ワンシンケイソウソウソンショウ)
事故や銃などの傷で神経が断裂して、手の動きが阻害される症状。
彼は下位型で、手や指に麻痺が生じ、動かなくなっていた。
治療とリハビリには多くの時間が要すると言う。

しかし、以前のように繊細なメス裁きを求められる心臓外科医として執刀ができるかは不明。

「大したコトないと思っていたが…運が悪かったと言うコトか…」

私は凄く辛いのに、当の本人は笑って流した。

「黒人さん…辛くないんですか?」

「何が?
まぁ~医者として現場に立てないのは残念だな…阿波教授の研究の手伝いでもしようかな?」

「黒人さん…」

「少し一人にしてくれないか?眞白」

「分かったわ…」

私は黒人さんを病室に残して、一旦外に出た。


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