HONEYBEE(3)~エリート外科医の婿入り婚!!溺愛は御遠慮致します~
「此処だ…」

マキはようやくカテーテルでは止めらなかった外腸骨動脈に出血点を見つけ、止血を始める。
―――出血が止まった。
子宮からの出血ではなかった。



子宮腔から凝血塊と遺残胎盤が取り除かれていく。

山を越えた彼の顔には安堵の表情が見える。

「マキ…ありがとう」
マキの手術用の服は眞白の血で真っ赤に染まっていた。

「・・・クロもサンキュー」

「・・・マキ…腕を上げたな…」

「・・・そうか?」
俺とお喋りしながらも彼は手を動かして、縫合を施していく。

「出血点は特定して、キチンと止血した。だから、子宮は温存するからな…」

「大丈夫なのか?」

「あぁ」

「これは借りだ。いつか…借りは返してもらうぞ」

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