HONEYBEE(3)~エリート外科医の婿入り婚!!溺愛は御遠慮致します~
一通りの診察を終え、黒人さんが戻って来た。
「院長」
診察室にドアを叩く音。

「どうぞ…」
「失礼します…」

入って来たのは『フロンティアコンサルティングサービス』の伊集院紡(イジュウインツムグ)社長の奥様・陽ヨ(ヒヨリ)夫人

「紹介しとくよ。彼女が俺の秘書・伊集院陽依さん」

「・・・よろしくお願いします…眞白さん」


私は陽依さんの補佐役の仕事を務めるワケね。

「こちらこそよろしくお願いします・・・」


「あ、そう言えば…黒人は彼女を知らないんだな…彼女は横浜にある大手肌着メーカー『スコール』の亡くなられた氷室渚会長の令嬢で、伊集院元総理のご子息の紡さんと結婚したんだ」

「えっ?元総理の紡さんの奥さん?へぇーっ…」

「槇村家と氷室家は古くからの付き合いで…」

「・・・こんな美人を秘書にして…奥さん…嫉妬しないか?」

「陽依さんは紡さんの奥さんだぞ…それに俺の妻の和香(ノドカ)は大らかなんだよ」
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