HONEYBEE(3)~エリート外科医の婿入り婚!!溺愛は御遠慮致します~
甘く囁く世良さんの声が鼓膜を優しく震わせる。

「離して…」

私の声は段々と小さくなっていく。
「そんな風に可愛い顔するな…眞白」

普段は白ウサとからかうクセに、こんな風に甘い雰囲気を漂わせ、名前を呼ばれたら、どうしていいのかわからなくなる。

何か策を講じないと私は彼のされるがまま。

でも、頭の中は強制シャットダウンで、思考が巡らない。

「意外とウブなんだな…さっきの威勢はどうした?眞白」

「あれ!?クロ!!?クロじゃん!!!」

突然、産婦人科医局の槇村奏弥(マキムラソウヤ)先生が世良さんを懐かしそうに見つめ、背後から抱きついて来た。

「マキ…てめぇ…この状況で…来るか?少しは気を遣えよ!!」

「分かってるから…意地悪で来たんだ・・・」

槇村先生は意地悪く笑う。
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