HONEYBEE(3)~エリート外科医の婿入り婚!!溺愛は御遠慮致します~
「だいすきな・・・おばあちゃんが・・・おばあちゃんがね・・・死んじゃったの・・・」

女の子は嗚咽を混じらせながら、俺に応えてくれた。

「そっか・・・君のお婆ちゃんは亡くなったんだね・・・可哀想に」

――――俺なんて父と母をいっぺんに亡くしたんだと言いたかったけど。そっとその言葉は胸に仕舞い込んだ。

「あしたから・・・もうおばあちゃんに・・・あえない」

―――そうだ。女の子の言う通り。
もう、父と母に会えない。
父と大好きな釣りができない。
母の作るハンバーグがもう食べれない。

二人にはもう会えない・・・

死ぬってそう言うコトだ。

その悲しみが俺の瞼の裏を熱く焦がした。


「どうしたらいいのか・・・わからない・・・」

女の子は涙を流し続けた。

「これ…あげる…」

俺は父から貰った六ペンスのコインを女の子に差し出した。

「このコインは幸せを呼ぶコインなんだ…」

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