HONEYBEE(3)~エリート外科医の婿入り婚!!溺愛は御遠慮致します~
充斗と葵さんの赤ちゃん・月斗君を新生児室の硝子越しに見た。

他の赤ちゃんに比べ、ビックベビーだった。

「じゃ」とエレベーターホールで葵さんと別れ、一階のロビーへと下りて行く。
その足で、食堂に立ち寄ろうと渡り廊下を歩いた。

此処に来ると思い出す。

六ペンスのコインをくれたお兄ちゃん。

彼に出逢った場所がこの東亜の渡り廊下。

彼が私の初恋の人であり、私の待つ王子様。

でも、私は黒人さんと結婚しちゃったし、お兄ちゃんだって…もう立派なオトナ。

彼だって誰かと結婚して、家庭を築いているのに違いない。


「眞白?」


「!?」

私は渡り廊下で佇んでいると白衣姿の黒人さんが通った。


「お前…来てたのか?来てたなら、一言ぐらい連絡入れろよ。眞白」

「ゴメン…」





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