嫁入り前の懐妊契約~極上御曹司に子作りを命じられて~
「君のお父さんに承諾をもらい、最高の白無垢を用意して、君をデートに誘ったんだ」
美琴が別れを切り出したあの茶室で、礼は正式にプロポーズをするつもりだったと教えてくれた。白無垢と婚姻届の準備までしてくれていたのだと言う。
「だって、礼さんがそんなつもりだったなんて気がつかなかったです」
「そもそも、君は俺を好きだと言ってくれたじゃないか。だから俺は安心してプロポーズの準備にじっくり時間をかけていたのに」
「好きって……え、まさか礼さん!」
礼はにやりと口角をあげてみせる。
「起きてたよ。寝たふりしてただけだ」
礼は眠っていると信じてした美琴の告白。あれを聞かれていたとは……。
「うぅ。顔から火が出そうなほど恥ずかしいです」
「お預けをくらったあの状況で、そんなにスヤスヤ眠れると思うか?」
「わ〜。起きてるならそう言ってくれたらよかったじゃないですか!」
つまり、礼としては両思いだと信じて疑っていなかった。美琴が急に子供とふたりで暮らしたいなどと言い出すから大いに戸惑ったらしい。
「俺は言葉でも行動でも、君への愛情を示してきたつもりだったんだが……なにが不安にさせた? 落ち度があるなら謝る」
美琴が別れを切り出したあの茶室で、礼は正式にプロポーズをするつもりだったと教えてくれた。白無垢と婚姻届の準備までしてくれていたのだと言う。
「だって、礼さんがそんなつもりだったなんて気がつかなかったです」
「そもそも、君は俺を好きだと言ってくれたじゃないか。だから俺は安心してプロポーズの準備にじっくり時間をかけていたのに」
「好きって……え、まさか礼さん!」
礼はにやりと口角をあげてみせる。
「起きてたよ。寝たふりしてただけだ」
礼は眠っていると信じてした美琴の告白。あれを聞かれていたとは……。
「うぅ。顔から火が出そうなほど恥ずかしいです」
「お預けをくらったあの状況で、そんなにスヤスヤ眠れると思うか?」
「わ〜。起きてるならそう言ってくれたらよかったじゃないですか!」
つまり、礼としては両思いだと信じて疑っていなかった。美琴が急に子供とふたりで暮らしたいなどと言い出すから大いに戸惑ったらしい。
「俺は言葉でも行動でも、君への愛情を示してきたつもりだったんだが……なにが不安にさせた? 落ち度があるなら謝る」