消えない傷・消えない痛み
**アメリカから
大学病院で仕事をしていると
呼び出しがあり
お客様だと言われた。
慌てて、向かうと
マリーナ?
❬ マリーナ? ❭
振り向いたマリーナの腕には
赤ちゃん?
マリーナは、俺を見て涙を流す。
❬ 伊織 ❭
俺の子だと思った。
赤ん坊が黒髪だったのもあるが
なぜか、そう思った。
俺はマリーナを中庭に
連れていきベンチに座らせた。
マリーナは、泣きながら話してくれた。
❬ すまない ❭
と、謝る俺に
❬ 抱いてくれる? ❭
と、言うから
❬ 良いのか? ❭
と、言うと
そっと俺の腕にのせてくれた。
俺が抱いた時
目を開いてニッコリ笑う
赤ん坊に、なぜか涙が溢れた。
マリーナは、俺の涙を拭いて
くれながら
❬ 伊吹 ❭
と、名付けたと言った。
日本語難しいかったけど
調べたとマリーナ。
暖大とは、また違う感情だった。
その夜に両親にマリーナと
子供を合わせた。
父親からは、すぐにアメリカにいき
マリーナの両親に謝罪と
今後の話をしてこい
と、言われた。
母親は、
「初孫だ。」
と、伊吹を抱いて喜んでいた。
俺は、美桜にアメリカに行く
と、だけショートメールをした。
翌日、アメリカに発ち
マリーナの両親への謝罪と
日本への永住の手続き等に
バタバタした毎日を送った。
患者さんが待っていることもあるが
手続きに時間がかかった。
全てが終わり帰国して
マリーナを実家に置いて
美桜の家へと出向く。
沢田講師から怒りを感じるが···
暖大もいお?かと訊ねるが
近寄らない
そんな時に背の高い男性が入ってきて
暖大は、パパと言って飛び付いた。
やはり、俺は美桜とは先は無いんだと
改めて思う。
それを美桜に言われた。
自分といても
伊織の表情は、治らないと
だが、マリーナといる写真を
見せられて·····
こんな顔を·····
暖大の心配もなくなり
美桜の両親
暖のお母さん
美桜にも
美桜の恋人にも
沢田講師にも挨拶をして
帰宅した。
心配そうに出迎えたマリーナに
きちんと報告してきた
と、伝えた。