寄り添う花のように私はあなたの側にいたい
「す、すみません。自覚が足りずに。」

その時、ふぁっと保さんの匂いが香った。

癒される匂い。

そして、綺麗な顔立ち。

私はそんな保さんに、選ばれたんだ。


「食事をしよう。ここに持って来させるから。」

「はい。」

そう。私は今日から、保さんの為に生きるんだ。


食事が済んで、入浴も終わり、私は自分の部屋に帰って来た。

ふぅーっとため息をついて、寝台に横になる。

明日からどんな毎日が待っているか、分からない。

でもどんな事が待っていようと、自分で決めた人生だ。


その時、戸が開いて保さんが現れた。

「保さん!」

まさか夜も来るとは思っていなかったから、油断した。

「やあ。君は僕が来ると、いつも寝ているんだね。」

「すみません。」

「いいよ。今日は疲れただろう。ゆっくりお休み。」

「いえ。保さんよりも早く寝るなんて、できません。」
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