旦那様は征服者~帝編~
そのままいつの間にか眠ってしまっていた。
目を覚ますと帝は眠っていた。

時計を見ると、朝五時だ。
もう少し寝てたいけど、昨晩は夕食準備途中でそのままだ。
片付けたりしないといけない。
「少し早いけど、起きよ……」
起き上がろうとすると、帝にがっつりホールドされていて、起き上がれない。
その帝の無意識の支配に、自然と笑みが出た。
その力強い腕をできる限り優しく外す。
そしてベットから出た。

洗面所に行き、顔を洗う。
「シャワー浴びたいな…」
でも先に一人で浴びたりすると、たぶん帝に怒られる。
少し早めに起こして、一緒にシャワーを浴びよう。
そう思い、急いで片付けと朝食準備に取りかかった。

一時間後、再び寝室へ。
「帝ー。起きて?」
「ん…もう……時間…?」
「ちょっと早いけど、一緒にシャワー浴びたいなって…」
「あーそうだな…」
そう言って手を掴まれ、引っ張られた。
「帝…?」
腕の中に閉じ込められる。
「もう少しだけ、このまま……」
捨てられた子犬のような声に何も言えなくなる。
時々帝は、こんな弱々しい声を出す。

しばらく抱きすくめられていた。


二人でシャワーを浴びながら、帝のキス責めにあっている。
「ひゃっ!痛っ!」
「ん?どうした?」
「肩が沁みる…」
昨日噛まれた噛み痕が沁みる━━━━
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