【プロット】日の光に風は舞う
プロット1-3
第1話
なにかを踏んだ気がして愛鈴が下を見ると、男が倒れていた。介抱して落ち着いた男が愛鈴の手を掴む。
「見つけた、俺の嫁」
これが、愛鈴と威龍との出会いだった。
その日は街へ買い出しに行ったついでに、蒼蛟のもとへ寄った。夏が来れば蒼蛟と結婚することになっている。もう春になるしその相談をしたいのだが、蒼蛟は相変わらず忙しそうだ。結局、まともに話もできないまま役所をあとにした。フードを深くかぶり、自身の金髪を隠す。蒼蛟と一緒なら大丈夫だが、ひとりだとこの珍しい髪と目の色のせいで街の人間からよく意地悪をされた。なんとか買い物を済ませて帰る。森の入り口で一息つこうと腰を下ろしたら、変な感触がした。見ると、男が倒れている。
第2話
置いてもらうのだからなんでもすると家のことは威龍ではなく忠岳がしてくれた。威龍といえば愛鈴のあとをついて回りうっとりと眺めているが、あれはなにか楽しいのだろうか。威龍が居着いて一週間ほどたった頃、見回りのついでに蒼蛟が寄ってくれた。威龍の顔を見た途端、蒼蛟が術を放つ。危ない!と思ったが、威龍は余裕でそれをかわした。しかも威龍は蒼蛟を格下扱いしている。蒼蛟の方が蛟でずっと上なのに、嫌々ながらもそれに従っているのもわからない。蒼蛟と夏に結婚するのだというと威龍の機嫌が一気に悪くなり、出ていった。蒼蛟が帰り、また行き倒れていたら困ると威龍を探す。彼は森の動物相手にライバルがあんな格好いい蒼蛟とか聞いていないけれど、絶対勝つ!とか話している。
第3話
国龍の継承者としてではなく、ひとりの男として見てほしい。威龍にそう言われ、彼を意識するようになった。しかし愛鈴の織る布の単価は低く、そんなことを考える暇もなく機を織らねばならない。できあがった布を見て、王都でもこれほど見事なものはないと威龍は感心しているが、商人は売り物にもならないが昔からの付き合いだから仕方なく買ってやると言っていた。そんな嘘をつかれても嬉しくない。買い取り価格を聞き、威龍が商人に正当な価格で取り引きするように凄んだ。最終、いつもの十倍以上の価格で売れた。しかしそれは威龍が脅したからじゃないのかという気がする。蒼蛟に訊いてみろ、と言われて翌日、彼の元を訪ねる。蒼蛟は元の価格を聞き、不当取り引きだと怒っている。
なにかを踏んだ気がして愛鈴が下を見ると、男が倒れていた。介抱して落ち着いた男が愛鈴の手を掴む。
「見つけた、俺の嫁」
これが、愛鈴と威龍との出会いだった。
その日は街へ買い出しに行ったついでに、蒼蛟のもとへ寄った。夏が来れば蒼蛟と結婚することになっている。もう春になるしその相談をしたいのだが、蒼蛟は相変わらず忙しそうだ。結局、まともに話もできないまま役所をあとにした。フードを深くかぶり、自身の金髪を隠す。蒼蛟と一緒なら大丈夫だが、ひとりだとこの珍しい髪と目の色のせいで街の人間からよく意地悪をされた。なんとか買い物を済ませて帰る。森の入り口で一息つこうと腰を下ろしたら、変な感触がした。見ると、男が倒れている。
第2話
置いてもらうのだからなんでもすると家のことは威龍ではなく忠岳がしてくれた。威龍といえば愛鈴のあとをついて回りうっとりと眺めているが、あれはなにか楽しいのだろうか。威龍が居着いて一週間ほどたった頃、見回りのついでに蒼蛟が寄ってくれた。威龍の顔を見た途端、蒼蛟が術を放つ。危ない!と思ったが、威龍は余裕でそれをかわした。しかも威龍は蒼蛟を格下扱いしている。蒼蛟の方が蛟でずっと上なのに、嫌々ながらもそれに従っているのもわからない。蒼蛟と夏に結婚するのだというと威龍の機嫌が一気に悪くなり、出ていった。蒼蛟が帰り、また行き倒れていたら困ると威龍を探す。彼は森の動物相手にライバルがあんな格好いい蒼蛟とか聞いていないけれど、絶対勝つ!とか話している。
第3話
国龍の継承者としてではなく、ひとりの男として見てほしい。威龍にそう言われ、彼を意識するようになった。しかし愛鈴の織る布の単価は低く、そんなことを考える暇もなく機を織らねばならない。できあがった布を見て、王都でもこれほど見事なものはないと威龍は感心しているが、商人は売り物にもならないが昔からの付き合いだから仕方なく買ってやると言っていた。そんな嘘をつかれても嬉しくない。買い取り価格を聞き、威龍が商人に正当な価格で取り引きするように凄んだ。最終、いつもの十倍以上の価格で売れた。しかしそれは威龍が脅したからじゃないのかという気がする。蒼蛟に訊いてみろ、と言われて翌日、彼の元を訪ねる。蒼蛟は元の価格を聞き、不当取り引きだと怒っている。