クールな部長は独占欲を隠してる【6/18番外編追加】
「…はい、おかげさまで…」

そう答えると、よかったね、と目尻を下げて優しく笑うから、朝からちょっとだけ胸が熱くなる。

今の私があるのは、奈美と進藤のおかげ。
2人には感謝しかない。

すると、「おはよーございまーす」と進藤が出勤するのが見えた。
それを奈美が呼び止めて、

「進藤。芽衣子、上手く行ったってさ」

と報告する。

一瞬、進藤の瞳にほんのちょっと寂しそうな色が宿ったけれど、それはほんの一瞬で、次の瞬間には良かったな、と、くしゃっと笑う。

「どんまい、進藤」

そう言って進藤の肩をポン、と叩く奈美に、うるせ、と苦笑いで奈美を小突く進藤。

「あーあ、俺も早く東よりいい女見つけないとなー」

そう戯けて言うから、

「私よりいい女なんていっぱいいるよ!」

力一杯答えると、

「お前がそれ言う?」
「あんたがそれ言う?」

と2人の声が見事にハモり、ご、ごめん、と謝る私に2人が面白そうに笑う。

「進藤せんぱーい!」
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