クールな部長は独占欲を隠してる【6/18番外編追加】
「斎藤、芽衣子は?」

「服にお刺身の醤油垂らしちゃって、お手洗いに行ってます。で、部長が広報部の女子たちに囲まれてるの、心配だったみたいでちょっと飲み過ぎてて。たぶんそのまま外の風に当たりに行くと思います」

にっこり微笑まれて、ああ、斎藤は芽衣子のことよくわかってるんだな、と思う。
ありがとう、そう伝えて俺も1階に降り、外へ続くドアを開けた。

「…芽衣子?」

声を掛けるとビクッと顔を上げる芽衣子と目が合う。

「こんな所で、どうした?飲み過ぎた?」

顔が赤い。目も潤んでいる。潤んでいるのは酒のせいか、俺のせいか、あるいは両方か。

そう言って隣に腰掛け、そっと芽衣子の頬を包み、その可愛い顔を覗き込む。
こんな顔、他の奴には危なくて見せられない。

「…そ、蒼介さん、誰かに見られたら…」

「…俺は別に隠してないし?見られても構わない」
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