丸重城の人々~前編~
「じゃあ行こうか、柚希」
「うん…」
「大丈夫?怖い?」
「だ、大丈夫!中也くんいるし」
「途中で無理だと思ったら言って?その時は帰ろうね」
「うん、ありがと。ごめん…服、握ってていい…?」
「もちろん!」
中也のジャケットの裾を小さく握る。
中也の方が年下なのに、幼く見える。
「よし!じゃあ行こっ」
デパートに着き、メンズショップへ。
「何買うか決めてるの?」
「え…?あ、うん。財布を…ボロボロだって言ってたから…」
「了解!」
メンズ雑貨のショップへ向かった。
「結構色々あるな。おっ!ここピックケースもあんだな!」
つい、ピックケースに目がいく中也。
あ、あれいいなぁ。今度買いに来るか…!
それをじっと見てる、柚希。
「ごめん…柚希。なんかいいのありそう?」
「あ、うん…そうだな…」
ガラスケースの中の財布を色々見比べてる、柚希。
「どんな物をお探しですか?」
店員が声をかけてきた。
途端に中也の後ろに隠れる、柚希。
震えている。少し息切れも。
「いえ、二人で決めたいのでお気遣いなく」
そう言って、店員を下げさせた。
「柚希、もう店員いないよ。大丈夫」
「あ、うん…。はぁはぁ」
「どうする?帰る?」
「ううん。せっかく来たし、ちゃんと買うよ!それに中也くんをつき合わせるの悪いし…」
俺はいつだっていいんだけどな…。デートみたいで、なんか楽しいから。
と言いそうになり、口をつぐんだ。
「うん…」
「大丈夫?怖い?」
「だ、大丈夫!中也くんいるし」
「途中で無理だと思ったら言って?その時は帰ろうね」
「うん、ありがと。ごめん…服、握ってていい…?」
「もちろん!」
中也のジャケットの裾を小さく握る。
中也の方が年下なのに、幼く見える。
「よし!じゃあ行こっ」
デパートに着き、メンズショップへ。
「何買うか決めてるの?」
「え…?あ、うん。財布を…ボロボロだって言ってたから…」
「了解!」
メンズ雑貨のショップへ向かった。
「結構色々あるな。おっ!ここピックケースもあんだな!」
つい、ピックケースに目がいく中也。
あ、あれいいなぁ。今度買いに来るか…!
それをじっと見てる、柚希。
「ごめん…柚希。なんかいいのありそう?」
「あ、うん…そうだな…」
ガラスケースの中の財布を色々見比べてる、柚希。
「どんな物をお探しですか?」
店員が声をかけてきた。
途端に中也の後ろに隠れる、柚希。
震えている。少し息切れも。
「いえ、二人で決めたいのでお気遣いなく」
そう言って、店員を下げさせた。
「柚希、もう店員いないよ。大丈夫」
「あ、うん…。はぁはぁ」
「どうする?帰る?」
「ううん。せっかく来たし、ちゃんと買うよ!それに中也くんをつき合わせるの悪いし…」
俺はいつだっていいんだけどな…。デートみたいで、なんか楽しいから。
と言いそうになり、口をつぐんだ。