丸重城の人々~前編~
山野 夏姫、入居
コンコン━━━
「はーい」
「ごめん、柚希。響子だけど、ちょっといい?」
「ん?もちろん!何?」
ドアを開けながら、柚希が言う。
「ちょっと相談があって…」
響子を部屋に招き入れる、柚希。
「あのね、夏姫覚えてる?」
「うん、もちろん!」
「今こっちにいるらしくて、家に泊めてほしいって言ってきたの。
でね、ここを紹介しようと思うんだけど……。
柚希はどう?」
「なっちゃんか…うん、大丈夫だと思う。なっちゃんなら」
「そう?じゃあ連絡していい?」
「うん」
「まぁ大中がいるし、大丈夫だとは思うけど」
ちなみに大中とは、大翔と中也のこと。
響子は“大”と“中”と呼んでいる。
そして夏姫とは、柚希と響子の大学生の時の友人だ。
でも最初の一年の時だけで、夏姫は好きな男を追って退学したのだ。
その後ずっと音信不通だったのに、急に響子に連絡してきたらしい。
丸重城に住人を入居させる際、まず柚希に事前に報告する。これもルール。
心の準備が必要だからだ。
「夏姫にもちゃんと柚希のこと、伝えてるからね!」
「うん、ありがとう!」
「それにしても…なんでセミダブル?」
部屋を出ようとした響子が、ベットを見て首をかしげながら言った。
「だよね…。私もせめてダブルがいいって言ったんだけど……。中也くんなんかクイーンだよ?」
「普通、逆よね(笑)?でもなんか、大らしいわね(笑)」
「フフ…でも不思議と落っこちたことないの…私も大翔も」
「はーい」
「ごめん、柚希。響子だけど、ちょっといい?」
「ん?もちろん!何?」
ドアを開けながら、柚希が言う。
「ちょっと相談があって…」
響子を部屋に招き入れる、柚希。
「あのね、夏姫覚えてる?」
「うん、もちろん!」
「今こっちにいるらしくて、家に泊めてほしいって言ってきたの。
でね、ここを紹介しようと思うんだけど……。
柚希はどう?」
「なっちゃんか…うん、大丈夫だと思う。なっちゃんなら」
「そう?じゃあ連絡していい?」
「うん」
「まぁ大中がいるし、大丈夫だとは思うけど」
ちなみに大中とは、大翔と中也のこと。
響子は“大”と“中”と呼んでいる。
そして夏姫とは、柚希と響子の大学生の時の友人だ。
でも最初の一年の時だけで、夏姫は好きな男を追って退学したのだ。
その後ずっと音信不通だったのに、急に響子に連絡してきたらしい。
丸重城に住人を入居させる際、まず柚希に事前に報告する。これもルール。
心の準備が必要だからだ。
「夏姫にもちゃんと柚希のこと、伝えてるからね!」
「うん、ありがとう!」
「それにしても…なんでセミダブル?」
部屋を出ようとした響子が、ベットを見て首をかしげながら言った。
「だよね…。私もせめてダブルがいいって言ったんだけど……。中也くんなんかクイーンだよ?」
「普通、逆よね(笑)?でもなんか、大らしいわね(笑)」
「フフ…でも不思議と落っこちたことないの…私も大翔も」