生きなさい<短編>
母が帰らない日は
決まって祖父の隣りで眠った。
そんな夜は決まって
昔話を聞かせてくれる祖父。
母の幼少時代の話や
戦争の話し
この家を建てた日のこと
私が生れた日のこと‥
正直、内容はよく覚えてない。
子供だった私は
いつも眠気と闘い
あっさりと負けていた。
そんな私も中学生になった。
胸をときめかせて迎えた入学式。
新しい友達、何人できるかな。
恋もしたいな。
なんて、期待に溢れた私の中学生活は
イジメから始まった。