生きなさい<短編>


早退をした私は

部屋にこもった。



祖父に心配をかけたくない‥

そんな思いより

もう疲れた‥

そんな思いの方が勝っていた。



その日から私が学校に行くことはなくなった。



代わりに

夜の街へ繰り出すようになった。


茶色い髪でイジメられた私。


それなのに

夜の街では、この髪のおかげで友達ができた。


上っ面だけの友達だった。


だけど、そこが私の居場所だった。



学校に行かなくなった頃から

眠れない日が続いていた。

眠っても、1時間ほどで目が覚めた。



中学生になった時に

祖父が部屋を与えてくれた。


その時は、嬉しくてはしゃいだけど

今となっては

寂しいだけだった。



かと言って

中学生にもなり
祖父と眠るわけにもいかない。



私は布団を頭までかぶり

小さくなって目を閉じた。


一時間‥

二時間‥

三時間‥

やっぱり眠れない。



そんな日が続くと

情緒が不安定になる。



私の腕には

無数のリストカットの傷があった。
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