ぽっちゃり令嬢に王子が夢中!
18 公爵夫人の幸せ
丸々とした艶やかな七面鳥の足に手を伸ばしたとき。
「!」
「ぬっ」
同じく、手を伸ばした人がいた。
「……!」
「……」
睨み合い、どちらともなく唸り始めた。
緊張から解き放たれて、お腹も空いていて、クロードがいない。
お腹いっぱい食べるには今しかない!!
渡せない……
「こら、ポチャムキン。こちらの御夫人に譲りなさい」
「! アクショーノフ卿」
「?」
ポチャムキンと呼ばれた男性が七面鳥から手を引いた。