ぽっちゃり令嬢に王子が夢中!
「!」
クロードが息を呑んだ。
「……?」
つい最近も同じような事があった気がして、ちょっと考える。
「ああ」
話の途中だったと思い出し、私はポンと手を打った。
ポケットからヨハン王子からもらった香油の小瓶を取り出して、蓋をひねる。
「ヨハン王子がくださったんです。私をイメージした香りだそうです」
くんくんと鼻を寄せると、クロードが真面目な顔で考え込んでしまった。
王妃もじっとしている。
「あ、そうだ。この香油をこの絵に塗ったらどうでしょう。チョンっと……」