ぽっちゃり令嬢に王子が夢中!

「……は、はい」

「君の体調管理だよ。僕は君がぽっちゃりしててもスラッとしてても、どっちも可愛いんだけど。健康的に長生きするってなると、好きなものを好きな時に好きなだけ食べてはいけないんだ。辛いよ。君の喜ぶ顔がたまらなく好きなのに」

「は、はい……」

「そんなわけだから、ほっぺた抓るくらいの痛みはあるんだ。ね、夢じゃないよ。僕と結婚してくれる?」

「あ……」

「っていうか、して。イーリス、僕の奥さんになってよ」


私はついに、叫んだ。


「はい!」

「やったー!」


ふたりで天を仰いで、また抱き合って、そして手をつないで、城を走った。
私はまずいちばんに王妃に報告したかったから。
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