この男子に要注意!
ONE
『圭衣、大きくなったら僕が圭衣の指に素敵な指輪はめてあげるからね。それまで、誰のものにもなっちゃダメだよ』
『うん!』
┅ ┅ ┅ ┅ ┅
「お嬢様、おはようございます」
わたしの朝は専属執事である彼女の一言で始まる。
それにしても、懐かしい夢を見た。わたしに指輪の約束をしてくれた銀髪の男の子。また会えることをわたしは密かに信じている。
「おはよう、朔羅」
わたしの名前は西宮圭衣。私立王日黒百合学園高等学校の2年生だ。
お金持ちばかりが住んでいる街、王日市にある大きい屋敷に住んでいる。
「お嬢様、今朝の朝食はいかが致しましょうか」
「あー、フレンチトースト1枚にする」
わたしの朝はパン派で、あまりたくさんは食べられない。
「かしこまりました。制服出しておきましたので、今日はこちらで着替えてくださいね」
「うん。わかった」
いつもはクローゼット部屋で着替えるのだけど、今日は遅めに起きてしまったからか、部屋で着替えることになった。
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