この男子に要注意!




「けーい?お風呂入っておいで〜」



みんなが帰ってから1時間程がたったころ、帝がお風呂から上がって時刻は9時を迎えていた。



「はーい」



そう返事をして、お風呂セットと着替えを持ち浴室に向かう。



「あ、そうだ。せっかくだし、“彼シャツ”しちゃう?」



「彼シャツ……?」



帝が、意味不明の単語を口から出した。



「えっと、まあ要するに圭衣が俺の服を着てねるってだけ」



「なんだ、全然いいけど」



そうして帝から、わたしには少し大きめの黒いシャツと白のスウェットを受け取った。



「じゃあ、お風呂借りるわね」



「はーい、なんか困ったことあったらすぐ呼んで」



帝は、少し心配しすぎだ。まるで、わたしを幼稚園児か何かだと思っているみたい。
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