この男子に要注意!




脱衣所に置きっぱなしにしていたスウェットをもう一度渡してくる。



「このままじゃ、だめ?」



「だめっていうか……」



さっきよりも困った様子でその場にしゃがみこんでしまった。



「……あとでどーせ脱ぐならいいじゃん、帝のばか……」



そう、帝には聞こえないように話していたはずが。



「ねぇ、圭衣。聞こえてるから」



次は、しゃがみこんだままの体制で軽く笑いだした帝。



肩がプルプル震えている。



「え……、聞こえてたって、聞こえてたってこと……!?」



「うん。それじゃあ、お言葉に甘えても?」



スっと立ち上がって、わたしをお姫様抱っこする。
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