この男子に要注意!
THREE
─────あれから何年かあとのお話。
「ねぇ、ママ、パパ」
「「ん?」」
「黒百合学園ってどんなところ?」
私、氷翠帝佳は、この度中学を卒業して、私立王日黒百合学園高等学校に進学を決めた。
そこの高校は、わたしの両親の出身校でもある。
「どんなところか〜、パパがママと再会した場所だね」
「ほんとにパパってママのこと好きだよね」
私のパパは、おかしいくらいにママを愛している。いつでもラブラブだ。
「ママは?」
「んー、桜の木がとっても綺麗な場所。かな」
「ええー?それだけなの!?」
ママは、重度のツンデレさんだ。
「………パパとの思い出が詰まった場所だから……」