この男子に要注意!
「うん、ちょうど日光で見えなかった」
氷翠くんの身長は175cmのわたしよりも10cmくらいたかくて、見上げなければ顔を見ることが出来なかった。
「ねえ、先輩。俺の事覚えてる?」
「え?」
いきなり意味のわからない質問をしてくる。
「圭衣、俺はあの時の約束守るつもりだけど?」
彼に名前すら教えたことも無いのにいきなりの呼び捨てにわたしは少し驚いた。
「え?」
わたしは、氷翠くんとなにかの約束をした覚えなんて1ミリもない。
「まだわかんない?」
「えっと〜……」
わたしは、短い間で頭をフル回転させて考えてみたものの全く約束の内容を思い出せなかった。