この男子に要注意!
「ありがとうございます。またのお越しをお待ちしております」
マスターにご馳走様と言い残して、わたし達はブラリリを出た。
「ねえ圭祐」
「なんだ」
いつも通りの塩対応。本当はわたしのことが大好きなくせに。
「わたしが小さい時よく遊んでた銀髪の男の子いるでしょ?」
「ああ、帝の事か?」
お兄ちゃんがスルッと氷翠くんの名前を出した。
「え、なんで圭祐知ってるの?」
「なんでって、お前の婚約者だからだろ」
圭祐がお店に向かっている車の運転を止めずにそういう。
「婚約者ってどういうこと?」