この男子に要注意!
そう、すれ違ったメイドに言われる。
「あ、ほんとだ。ありがと」
考えごとをしていたら居間に続く階段を通り過ぎてたらしい。
そうして、階段をのぼり居間に入った途端。
「あら!圭衣ちゃん、相変わらず綺麗よ?可愛いわ〜!」
そう言って、一眼レフでお母さん自らわたしのことを撮りまくる。
たまにかかるフラッシュがとても眩しい。
「お母さん、もういい?」
少し照れくさくなって、止めに入る。けれど。
「あとちょっとよ、あとちょっとだけ」
と言いながらわたしを撮る手を止めない。
「おほんっ、奥様そろそろ」
そう言ったのはお母さんに付いているメイドだ。
メガネがとても良く似合う、いかにもベテランメイドという雰囲気がかもし出されている。
「おほほ、そうね」
どうやら、お母さんもやっと我に返ったらしい。