この男子に要注意!




そう、すれ違ったメイドに言われる。



「あ、ほんとだ。ありがと」



考えごとをしていたら居間に続く階段を通り過ぎてたらしい。



そうして、階段をのぼり居間に入った途端。



「あら!圭衣ちゃん、相変わらず綺麗よ?可愛いわ〜!」



そう言って、一眼レフでお母さん自らわたしのことを撮りまくる。



たまにかかるフラッシュがとても眩しい。



「お母さん、もういい?」



少し照れくさくなって、止めに入る。けれど。



「あとちょっとよ、あとちょっとだけ」



と言いながらわたしを撮る手を止めない。



「おほんっ、奥様そろそろ」



そう言ったのはお母さんに付いているメイドだ。



メガネがとても良く似合う、いかにもベテランメイドという雰囲気がかもし出されている。



「おほほ、そうね」



どうやら、お母さんもやっと我に返ったらしい。
< 36 / 131 >

この作品をシェア

pagetop