この男子に要注意!
この人の運転ならいくらスピードを出していても酔うことは絶対にない。さすがベテラン。
「じゃあ、その圭衣ちゃんの隣にはお母さんが座るわね」
そう言って、わたしの隣にお母さんが座る。
圭祐は、自分の車で行くらしいから強制的に助手席はお父さんだ。
「普通なら、お父さんが助手席に座るなんてありえないんだからな〜?」
そう言ってくるお父さんだけれど、結局は優しい。
「じゃあ、だしてくれ」
「かしこまりました」
そうして車は、パーティー会場へと走り出した。
車を走らせること30分弱。ようやくパーティーが開かれるホテルに着いた。
「お嬢様、大丈夫ですか?」
朔羅がわたしの車酔いを心配している。