この男子に要注意!
「それで、名前を呼べばいいの?」
「呼んでくれるの?うれし〜」
本当にそう思っているのか全く分からない口調で話してくる。
「じゃあ、穂高。わたしって氷翠くんの婚約者なの?」
一瞬、2人の間に沈黙ができた。
「まあ、うん」
頷きながら作り笑顔でわたしにそう言ってくる。
「へぇ、そうなの」
「まあ、楽しみにしててよ」
そう謎の言葉を言い残してわたしの元を去っていった。
「ねえ朔羅、この後なにかあるの?」
朔羅なら、何か聞いているかもしれないと思い聞いてみた。
「さぁ」
そう言って、分かりやすく目を泳がせる朔羅。
「なにかあるのね?」