この男子に要注意!
「わたしだって、別に氷翠くんの事が嫌いな訳じゃない。むしろ……まぁ、いいわ」
危うく、一目惚れしてしまった。なんて言ってしまうところだった。
「そっか。てか、さっき穂高と何話してたの?」
いきなり、顔の面相を変えてそう聞いてくる。
少し怒っているみたい。
「それがどうしたの?」
「だって、俺の婚約者様に他の男が寄り付くなんていくら幼なじみの穂高でも許せないからね」
どうやら、氷翠くんはとても嫉妬深いみたいだ。
「そうなのね。穂高には名前で呼べって言われただけ」
すると、とても悔しそうにこう言ってきた。
「じゃあ、俺のことも名前で呼んでよ」
「帝?」