この男子に要注意!
「うん、そう。帝」
わたしが名前を呼んだだけで、コロッと表情を変え、とても喜んでいた。
「あ、そういえば先輩ってなんのサークル入ってるの?」
うちの高校は校則で生徒全員が何かしらのサークルに所属しなければいけないことになっている。
「今その話?わたしは……、ナイショ」
「え〜、なんで?教えてよ」
実は、わたしは大の漫画好きなことから漫画サークルに入っている。
彼にバレるのは恥ずかしいから、隠し通すことにした。
「ちょっと……ね?」
「まあ、いっか。全部のサークルまわって先輩探せばいいだけだし」
わたしがたった今隠しとおそうと決意したところなのに、彼は何をしてでもわたしを見つけるみたいだ。