この男子に要注意!
競技が始まってから2時間半が経ち、お昼ご飯の時間になった。
「せーんぱい、いる?」
「いるわよ」
その時わたしはソファに座りながら出店で売っていたチョコミントのスムージーを飲んでいた。
「なんか、デートの待ち合わせみたいだね」
いつもよりも少しだけテンションが高い帝がそういう。
「デートなら帝の方が先に来なきゃダメなんだからね?」
「たしかに」
こんな会話も楽しく感じてしまうのはきっと、帝の事が好きだから。
「先輩は?午前中試合出た?」
「ううん、出てない。準決くらいから出てって言われてる」
そのため、午前中はずーっと端の方で立ち尽くしていた。
最近は夕彩がいないとひとりぼっちになるのが寂しいと感じるようになった。
「重要な試合を任されるなんてさすが、俺の圭衣だ」