この男子に要注意!
学校に着くと、まずは校門にある警備員に学生証を見せなければいけない。
まあ、わたしは車に乗ったままだから学生証を見せるのは朔羅の仕事。
わたしの通っている高校は、名家の産まれや、どこかの社長令嬢令息など俗に言うお金持ちが半分、そして、もう半分は全国から集められた秀才が在籍している。
だが、お金持ちの生徒もそこそこの学力を持っていないと入学はできない。
「お嬢様、到着しました。11時頃にお迎えにあがります」
今日は入学式だから午前中で学校が終わる。
「わかった。じゃあ、行ってくる」
「行ってらっしゃいませ」
そうして車を出た途端、一斉に黄色い歓声に包まれる。
「圭衣様!おはようございます」
「圭衣様!今日も相変わらずお美しい!」
「西宮やっぱり可愛いよな」
「西宮になら、一生仕えられる」