森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 手紙を読むたびに、綿毛の子グマが「よいしょ、よいしょ」と巣作りする光景が見えるようで、エディは家の完成を待ち遠しく思っていた。

 一緒に書かれた、信じられないような甘い言葉は、寝る前にこっそり見返している。

 だって、読んでいるとジタバタしたくなるのだ。それなら、寝る前のベッドの上が最適である。

 エディはカフェオレボウルをテーブルへ置くと、手紙を受け取るために手を出す。

 だが、手紙を持った手はヒュッと引っ込められてしまった。

「ちょっと、ミハウ?」

 不満げに、エディはミハウを見上げた。

 彼の顔色は、相変わらず良くない。
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