森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
(今も、似ているには似ている……かな?)

 ただ、やはり男女の差というものはある。

 ミハウの手は細いが、エディより大きい。声だって、いつの間にかエディより低くなっていた。

「ねぇ。最近、よくロスティの大使館から手紙とか使いの人が来たりしているけど、どうして?」

 ミハウの言葉に、エディはギクリとした。

 だって、言えない。いや、言ってはいけないような気がした。

「一回目はリディアの付き添いって聞いたけど、二回目は? それから、毎日のように届く、この手紙はなに?」

 まるで、浮気した旦那を問い詰める妻のように、ミハウは問い質してくる。

 だが、残念なことに彼の口から『離婚』の二文字が出ることはない。
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