森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 彼はエディの双子の弟であり、弟にしては過剰な愛情を向けてくる男だった。

 曰く、双子とはそういうもの、らしい。エディには分からない感覚だが。

 幼い頃は、「エディタと結婚する」なんて言っていたが、まさか今もそう思っているわけはないだろう。たぶん。

(そうだよね……?)

 残念なことに、今、食堂にいるのはエディとミハウだけ。第三者の意見は聞けそうにない。

「ただの手紙だよ。ミハウが気にするようなものじゃない」

「ただの手紙? なら、今ここで、開けて見せてよ」

「なんで?」

「エディタ。僕を誤魔化すなんて無理なんだから、早く白状して?」
< 114 / 390 >

この作品をシェア

pagetop