森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 彼はわりと頭は良いのだが、文字にすることが効率的ではないと思っているせいで、字が非常に汚い。

 幼い頃は彼からラブレターを頻繁に貰っていたので、エディだけはなんとか解読出来る、というわけなのだ。

「それで? この汚い字を書いたのは、一体どこの馬の骨なのさ。サラサラの髪からいい匂いがする、なんて書いてありますけど。どう考えてもこれ、男だよね⁉︎」

「男だよ。名前は、ロキース。ロスティの大使館経由で紹介された人」

「は? ロスティの大使館は、お見合いまで斡旋しているわけ?」

「そういうわけじゃ……いや、そういうわけか」

 言い得て妙である。
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