森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
花瓶が置かれたテーブルの下の壁の隅っこに、小さな落書きを見つけた。
たくさんの丸が連なったようなおかしな落書きだが、よく見るとクマのように見えなくもない。
その小さな落書きのすぐ下に、グチャッとした字で『エデタ』と書いてあったものだから、ロキースは湧き上がる愛しさで死にそうになった。
だって、随分前とはいえ、エディがクマの絵を描いていたのだ。嬉しくないわけがない。
しばらくして、ノックの音がした。
「こんにちは、ロキース」
そう言って現れたのは、くすんだ灰茶色の髪にくりくりとした目を持つ少年──エディだった。
今日の為なのか、その顔にはうっすらと化粧が施されている。
ロキースはしばらくエディを見つめて、困惑したように眉を下げた。
たくさんの丸が連なったようなおかしな落書きだが、よく見るとクマのように見えなくもない。
その小さな落書きのすぐ下に、グチャッとした字で『エデタ』と書いてあったものだから、ロキースは湧き上がる愛しさで死にそうになった。
だって、随分前とはいえ、エディがクマの絵を描いていたのだ。嬉しくないわけがない。
しばらくして、ノックの音がした。
「こんにちは、ロキース」
そう言って現れたのは、くすんだ灰茶色の髪にくりくりとした目を持つ少年──エディだった。
今日の為なのか、その顔にはうっすらと化粧が施されている。
ロキースはしばらくエディを見つめて、困惑したように眉を下げた。