森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 可愛らしい見た目と類稀な弓の腕を持つエディは、男女問わずモテるのだ。

 少年だと思われているから、主な相手は女性になるのだが、中には玉砕覚悟で告白してくる男性もチラホラ。

 長年ミハウの世話係をしてきた、メイドのエグレと結託して、エディが寝ている午前中に告白をお断りしたのは何件だったか。

 双子の姉であるエディが、祖母のために女を捨てて頑張っているのをミハウは知っている。

 彼女がどんなに祖母を愛していたかも知っていたから、ミハウは陰ながら応援していたのだ。

 それは決して、褒められるようなやり方ではなかったけれど、彼に後悔はない。

「ミハウ様」

「エグレ……」
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